「先物取引被害」にあっているひとは思った以上に多い!
先物取引被害にあうと、「こんなものに引っかかって損をしたことを誰にも知られたくない」と考える人が多く、一人でなんとかしようとしてますます損を拡大させてしまう人も少なくありません。
そういうときだと、「これに手を出した自分が悪い」という気持ちばかりが先行し、誰かを頼ることが悪いことのように考えてしまう人もいます。
でも、「先物取引被害」で損をした人は思った以上に多く、あらゆるところで被害の報告が上がっていることが現実。
裁判にまで発展したケースもあり、その経緯がネットのサイトで公開されていることもあるほどです。
そう、先物取引で被害を被っているのはあなた一人ではありません。たくさんの被害者がいて、中には裁判にもなった悪質なケースもあり、その記録もインターネットのサイトで見ることができます。
もしあなたが「先物取引をはじめてから、どんどん損が増えていっている」と感じたら、インターネットで「先物取引被害」について調べてみてください。自分と似たような損を重ねている人の悩みや相談内容が、必ず見つかるはずです。それを見れば、悪質な詐欺の存在に悩んでいるのが自分だけではない!と実感できるようになり、相談しようという気持ちもわいてくるはず。
専門家は、多くの被害者の救済をしていますので、業者と話し合いをするうえでも「相手のどこがおかしいのか」を法律から見て言ってくれるので、必ず強い味方になります。
「必ず儲かる」なんてことは絶対にありません
先物取引被害を受けた方の多くが「必ず儲かる」という言葉に惑わされ、最終的には大金を失うことになった…という流れで専門家に相談をしているといいます。
この時代、真面目に働いたとしても順調にお金が入るとは限りません。貯蓄もままならないという家庭が多いことも、ニュースではよく報道されていますよね。
そんなところに「必ず儲かりますよ」と話を持ち掛けられれば、「少しくらいはチャレンジしてみようかな」と考える人も出てくるでしょう。
最初は「損をしない程度の金額で」と始めた人も多いです。
例えば、10万円であれば出せるという人はたくさんいるのではないでしょうか?
しかし、先物取引では「出しているのは10万でも、その何倍もの金額を動かしている」ということになります。
金額が大きいと儲かるときはリターンが大きいですが、失うときは一気にお金を失ってしまう上に、悪質な業者は法外に高い手数料を吹っかけてくるので、「稼げる」というのはまずないと考えてください。
そこで誰かに相談すること、それが一番被害を少なくする方法です。
法律家は、専門知識を持って相手と戦ってくれます。「おかしい」と思う相手に対して、一緒に戦う仲間ができたと思ってぜひ頼りにしてみてください。
先物取引被害を受けたら、早くに専門家へ!
先物取引をはじめて、どんどん損が広がると「やめたい」と思うようになります。
これ以上やっても損が広がるばかりだと思えば、投資する人が「やめよう」と思うのは当たり前のことですよね。
しかし、悪質な業者はあの手この手で続けさせようとしてきます。
「このままやめたら、大金を損しますよ」
「もう少し頑張ったら、もとのお金を取り戻すことができるんですよ」…。
投資した人も、損をしたくないという気持ちから「もう少し頑張ったら、少しでも損益を回収できるかもしれない」と考え、無理して続けてしまうことがあるとか。
こういう場合は、一度でも専門家に相談しましょう。
「先物取引被害」に強い弁護士も多くいて、今はインターネットで気軽に相談することもできるようになりました。もちろん、無料で受付をしているところもたくさんあります。
先物取引をやってみて「これは損が大きすぎる」と感じたら、そこから取り戻そうとは思わないでください。それまでやってダメだったものを、これから続けたとしても取り戻すことは不可能です。
営業マンはなんだかんだとお金を出させようとしてきますが、それに乗らずに一刻も早く専門家に助けを求めましょう。一番ダメなのは「泣き寝入り」。泣き寝入りをすれば、相手は何も痛い目をみることなく新たなカモを見つけるだけになってしまいます。勇気を出すこと、それが被害から抜け出す第一歩になるということを忘れないでください。
先物取引~「両建て」による被害
先物取引被害で、いちばん多いのが「両建て」による被害。
「両建て」と言われても、わかりにくいですよね。簡単に説明してみましょう。
例えば、あなたが1枚5000円の金を10枚買ったとします。
金は単位が1000グラム。
5000×1000×10で、5000円の価値になります。
ところが、だんだんと価値が下がってきて「1枚5000円→4900円」になってしまいました。
たかが100円、されど100円なのが投資の世界。
4900×1000×10の計算だと、4900万です。つまり、5000万だった時に比べて100万の損をすることになります。これは大きな損ですよね。
そこで「売り」が出てくるわけです。
「売り」というのは、「買い」とは逆に価値が下がることを予想して売ること。
先物取引では、買った時よりも価値が上がることを見込んで利益を狙いますが、その逆が「売り」にあたります。
つまり、「価格が下がれば下がるほどもうかる」という仕組みになります。
上の例でいうと、今4900円の価値がついているプラチナ10枚を別に用意し、誰かにその価格で半年後に売る約束をしたとします。
でも、半年の間にますます価値が下がり続け、価値は4800円に下がってしまいました。
それでも、相手は「4900円で買う」と契約したわけですから、4900円で買う義務があります。
本来であれば4800万で売れるものを、4900万で売れば100万の利益がでます。
これなら、買いで100万の損がでたとしても、売りの100万でカバーすることが可能ですよね。
一見すると損を防げるようないい方法なのですが、「売り」「買い」の両建てをすることで手数料が倍かかるようになります。そもそも、「これから必ず利益が出ますよ」と言っているのに、保険として「売り」を勧めること自体おかしいと思いませんか?本当に利益がとれるとわかっているなら、売りという保険をかける必要はありません。
売りと買いを繰り返しているうちに、どんどん高額な手数料を吸い取られていくという仕組みです。
また、両建てを解消したとしても、新しく両建てをすればまた高い手数料を取られていくので、最終的には損しかしません。
このような、同じ商品の「売り」「買い」を同じ数だけ顧客に勧めるような行為は、先物取引では禁止行為に指定されています。注意してください。
客殺しって何?
先物取引被害によく出てくることばに「客殺し」というものがあります。
何やら物騒な言葉ですが、内容もかなり物騒で悪質。
「客殺し」とは、業者が利益をとっている反面、客が大きな損を抱えるというもの。自然にそうなったということではなく、業者が「客に大きな損をさせて、自分たちが得をするように持っていく」という方法のことです。
先物取引被害の多くが、この「客殺し」によるものと言われています。
例えば、先物取引では売り買いをするたびに手数料がかかりますよね。
「手数料」というと、さも少額であるように聞こえますが、これがかなりの高額なんです。
しかも、その手数料の高さを支払うほうが意識していないことが多く、後から専門家に相談をしてみたら「支払った金額の4割が手数料だったということもあるほど。4割も手数料…どれだけ高いお金が搾取されていたのか、ここからもわかるでしょう。
手数料の高さに気づかない、高齢者などの弱者を狙うことも先物取引被害の特徴のひとつ。
高齢者が騙されるというケースは本当に多いので、もっと注意喚起されてもいいくらいです。
都合の悪いことは隠すため、説明の段階でわざとわかりにくい説明をしている業者も多いです。お年寄りがいる場合は、まず誰かに一緒に話を聞いてもらって「本当に安全な先物取引か」を判断してもらう必要がありそうですね。
先物取引で損をする仕組み1
例えば、プラチナに10万円の投資をしたとしましょう。
この10万円が問題なのです。
先物取引の世界で、この投資するお金のことを「証拠金」という呼び方をしています。
つまり、担保のようなものだと考えてください。
どういうことなのかというと、「10万円だけをはらっているように見えて、実はその何倍もの金額を取引している」ということ。
出す金額は10万円でも、実際には100万とか300万とかいう金額を動かしているということです。
このプラチナの価格が上がって、100万が120万になる、300万が350万になれば得をして、差額の20万や50万分を儲けることができるでしょう。
でも、逆に下がったらどうなるでしょうか?損をしますよね。
先に出した証拠金の10万以上の損をすれば、その損を追加で払う必要が出てきます。このことを「追証(おいしょう)」と呼んでいます。
ここで損をしたときにやめられればいいのですが、営業マンは「ここで頑張れば、最初に支払った証拠金も追加で払った追証も取り戻せる」とうまいことを言い、お金を出させようとしてきます。
言うことを聞いているうちに、どんどん追証を支払い続けることになり、最終的にはそのプラチナを買わなければならなくなります。10万円で300万の投資をしていた場合、購入価格は290万円。
恐ろしい金額ですよね。
最初に出したのは10万円なので、300万円をうごかしているという実感がないまま損を積み重ねてしまう。これが、先物取引で広がっている被害です。このような悪質な詐欺まがいなことをする輩もいるということです。
先物取引の怖さ~「今買わないと大損」という勧誘
先物取引で大きな損をしているケースには、大きな特徴があります。
それは、「自分から先物取引をしたい」と持ち掛けて始めたのではなく、営業マンからの勧誘で始めているということ。
「儲けられる投資があります」などという勧誘で、営業マンにのせられて始めてしまったというケースがとても多いことが特徴です。
この時代、普通に稼いでいてもなかなかお金がたまらないので「それなら投資で稼ぎたい」と考えた人が、営業マンの口上に乗せられてしまうのでしょう。
「この先値が上がるから、金やプラチナに投資してみない?」などという誘い方ですね。
営業マンがしつこかったり、昔の友人から勧誘されたり、断れずに始めてしまうことも多いようです。
でも、物の価格というのは世界情勢や天候など、いろいろな要素が加わって決まるもの。
今プラチナに投資したとしても、その値段が上がるかどうかは誰にも分りません。なのに、それがさも価値が上がるかのように話をして、相手にお金を出させること自体がおかしいと思いませんか?
「今が底値です」
「今買わないと、どんどん金額が上がって買えなくなりますよ」
など、「買わないと損」ということを言い出したら注意してください。そこからが損のはじまりです。